ハル

いつもうしろにのハルのレビュー・感想・評価

いつもうしろに(2023年製作の映画)
2.7
舞台挨拶付き。
『夢見るペトロ』に続いて上映された田中さくら監督の作品。
率直に記してしまうと…やはり自分とはミスマッチ。
ただ、感性がハマる人からすると良いんだろうなぁというのも分かる。

彼女がブラジルに旅立ち、見送った翌朝目覚めると家の前にパンダの着ぐるみが。
なぜか中には彼女。
はい、読んでくれている方は??になりましたね。
幻想なのか、はたまた脳内なのか。
人生のターニングポイントにて、人間関係を断舎離してきた主人公がこれまでの自分と向き合う旅路。

作品の一番の魅力は手作り感。
温かくて、刺激も少ないから、心が癒やされていく。
監督特有の優しいタッチと非現実的なテイストは『夢見るペトロ』と類似。
とはいえ、ベクトルが逆に位置づけされているので“似て非なるもの”な印象。

捨ててきた者、忘れていく者。
僕は本作のほうがシンプルに楽しめたし、共感できる部分がままあった。
ただ、抽象的過ぎて受け取り方に戸惑ってしまうのは否めず…

ちなみに、学生時代に作った映像作品ということで、商業作品ではないとのこと。
とはいえ、今回はお金を払い『映画館』で鑑賞しているわけなので、そこはどうしてもシビアな目線。
『夢見るペトロ』に続き、評判はいいのに真逆の感想となってしまった一作。
“クオリティー”の問題ではなく、僕にはハマらなかったというのが単純に大きいです。
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