サプライズ

変な家のサプライズのレビュー・感想・評価

変な家(2024年製作の映画)
3.6
家族の秘密

誰も期待してない評価になってしまい、申し訳ございません...。せっかくなので、なぜ悪くない点数になったのか解説を。
近年のJホラーは大概見ているんだけど、どれもこれも目に手を当てたくなるものばかり。2021年の「樹海村」、2022年の「それがいる森」、 2023年の「禁じられた遊び」なんかは特に酷い。見事に全てその年のワースト5入り。
この3作品共通するのは、
1.物語が引き込まれない
2.演出が過剰
3.オチに吐き気
の3つ。ホラーに限らずとも映画作りにおいて大切な要素なのに、清水崇と中田秀夫は未だにこれが分かっていない。そもそも導入からつまらないってことがざらにあるから、いくらラストが面白くても時すでに遅し。肝心なのは冒頭。いかに作品に入り込めるかが評価の分かれ目だと勝手に思っています。

では本作。あまりの酷評だったため、2024年を代表するクソホラーがまたもや誕生してしまったのかと、逆に期待していた。でも映画が始まると...あれ?もしかしてめちゃくちゃ面白い?😁
「リーガルハイ」「ミックス」などの古沢良太とタッグを組んできた石川淳一監督。その功績は偽りなく、ビックリするほど見入ってしまう。もうこの時点で上記の作品とは比較しようもない。多くのC級ホラーを見てきた自分にとっては、もはや本作は良作認定。確かに、《幻覚作用》《洗脳》《伝統》要素が入ってきた時はガッカリしたし、それらは単に話を繋ぎ合わせるためのゴミ設定。え、血筋じゃなくていいの?と知った時の落胆はヤバかった。バトル漫画な終盤はかなりお粗末で酷評も納得だったんだけど、そこに至るまでの過程が最高すぎやしませんか。

雰囲気作りも上手ければ、役者が余計な驚き方もしない。俯瞰の目線、人物の目線の2つで捉える《人の闇》の見応え、不可解な間取りの恐怖もあって、ちゃんと変な家してる。間宮祥太朗、佐藤二朗、川栄李奈のキャスティングも完璧で、ありがちだけど締め方も自然で良かった。悪いのは、犬神家の一族パートだけ。かなり疲れている状態なのに全く退屈しないんだから、目も当てられないようなクソ映画と同じ評価なわけが無い。終わった人の変な家しか知らなかったのが功を奏したのかな。酷評しているみなさん。これを機会に近年のJホラーをご覧になってください。あら不思議。本作が良作に早変わり〜❗️

2024-88
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