最近、勢力拡大中の物件系ホラー。
ビックリ系を良しとするなら面白い映画。
編集がかなり優れており、特に序盤は良質なジェットコースター展開。
主人公がいわゆるYouTuberで、
「主役がクリエイターという設定を使っておいて作品自体が演出面で下手を打つと最悪に悪目立ちする」
ということをよく理解し、高いバランスでまとめて見せたと感じる。
そして不可解なことにはある程度の説明がなされていてよし。ヒロインのお母さんのお仕事の伏線もよし。
怖さについてはまあまあ良し。
そこそこ怖いが、鑑賞し出したことを後悔したり目を背けたりするほど怖くはない、「普通に出来がいい」ぐらいのホラー。
前述のビックリ系も、絶妙なタイミングで仕掛けてくる。
ただどうしても気になる事として、「なんでお前が怖がらせに来た！？」という点が二つほどある。
そして最後まで床にある引っ掻き傷について、説得力がない(説明はある)。
あと、評価に関係しないのだが、佐藤二郎が佐藤二郎過ぎて逆に佐藤二郎らしくない。言うなれば誇張しすぎた佐藤二郎。
個人的には「配信などが始まったらもう一回みるかもしれない」くらいなお気に入り度。
ただ、間取りがどうとかの部分がきっかけに過ぎず、もう少しフィーチャーされても良かったのでは？と感じる。
特に取材のきっかけになった物件は隠し部屋への通路こそ見つけるが、内部は全く出てこないし、二つめに持ち込まれた物件は見取り図しか出てこない。
尺的な問題で仕方ないと思うものの、それは物件系ホラーとしてどうなんだ？
