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鏡心のmのレビュー・感想・評価

鏡心(2005年製作の映画)
3.9

自然のリズムってなに、わたしにはもうわかんないよ。

それに対する答えが、あなたがみてる社会・世界というものはあなたの心を映す鏡なのだ、どこにいても自分は自分だ、あそこに帰っても、この場所はあなたにずっとあり続ける。
そして彼女は社会に復帰するんだけど、

監督の当時の生きるためのひとつの答えなんだろう。しかしわたしはこれをみても、自然のリズムってなに、わたしにはわかんないへの解決策としては共感できない。

わたしの目からみる世界なのだから世界はわたしの主観だ。でも世界がわたしの心を映す鏡だなんて思えない。
てめの顔がきたないから鏡に文句を言っても無駄だ、その言葉は
わたしの心が醜いので世界は醜いのだということになる。
そう言われてしまうともうパラレルワールドだ。追いかけっこだ。

そもそも清い心など無い。わたしの心はずーっと醜い。世界も清さなんてない、ずーっと醜い。

しかしやっぱりわたしは清らかさを目指したい。日本に清らかさがあるから、日本語に清らかさっていう言葉が生まれたんだとおもう。
清らかさは無いのだと自分が確信できたときが、もうひとりの女のように引き戻されることなく死の世界に居続けられるためのひとつの条件なのかな。

解決策も、理由も、わからない。提示されない。
ただ、自殺したのに戻ってきちゃったんだ。これは自然のリズムとやら?
そしてなにかしらの使命を感じたのかな。
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