ヒノモト

テクノブラザーズのヒノモトのレビュー・感想・評価

テクノブラザーズ(2022年製作の映画)
3.7
フィルマークスに登録されたので投稿します。
1月に鑑賞し、ブログにて掲載済みの内容に加筆修正を行った内容です。

栃木県大田原市を拠点に自主映画制作活動を行う大田原愚豚舎の最新作2作を観てきました。

「テクノブラザーズ」は、3人組のテクノユニットの才能を見出した女性マネージャーが、売り出しのために大田原から東京を目指すロードムービーでした。

初のフルカラー作品ということで戸惑いもありましたが、テクノミュージックを前面に押し出した作品であることと、オフビートとしての脱力するような展開の綾があって、最後まで気の置けない内容でした。

これまでの作品はモノクロだったため、あまり気にならなかった世界観の小ささがカラーになって露呈してしまうこと、ロケーションによる説得力にごまかしが効かなくなることが、物語設定にも影響与えるかもしれません。

他の邦画作品との対比すればということなので、大田原愚豚舎の味として定着すれば、そんな心配はいらないです。



「生きているのはひまつぶし」は、コロナ禍で映画制作ができない鬱憤を海外との電話や絵画制作へ転換していくドキュメンタリー作品でした。

絵を描くシーンだけがカラーで他はモノクロでした。
映画が生まれていく瞬間がが切り抜かれていて、特に終盤にある「テクノブラザーズ」のメイキングシーンの試行錯誤が良かったです。
これを観ると「テクノブラザーズ」もモノクロの方が味わいがあったのかもと思うところはありました。

7月には、過去作を含めた特集上映があるようなので、出来る限り通いたいと思ってます。
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