TakayukiMonji

ダンサー イン ParisのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)
4.2
2023年劇場見逃し作品。
現役のパリ・オペラ座のバレエダンサーのマリオン・バルボーを主役に抜擢。ダンスシーンはもちろんのこと、その出立ち、スタイルの良さが際立っていた。

怪我により、未来を閉ざされたスターダンサーの再起を描く作品なんだけど、この再起の描き方が押し付けがましくなく、絶妙なさじ加減で素晴らしかった。第2の人生に踏み出すにあたって、どのシーンも素敵な瞬間が詰め込まれていて、失敗や挫折のあと気張らずに”これでいいんだ”という程よいメッセージを受け取れる。遊び心のあるちょうど良いユーモアもきいている。
あと、クラシックバレエにロックのBGMを重ねるオープニングシーンやダンスシーンに一気に引き込まれる。コンテンポラリーとクラシックを混ぜる、この辺のセンスもいい。
全体的にすごく抑揚があるわけじゃないんだけど、ドラマティックにしすぎないところが良かった。バレエ一筋、バレエエリートで20年積み上げてきた記憶を噛み締めながら、それでも今から先が素晴らしいと徐々に噛み締めていく感じ。

この監督、初鑑賞だったので、もう少し追ってみようと思う。
TakayukiMonji

TakayukiMonji