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ダンサー イン Parisのクリームのレビュー・感想・評価

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)
4.0
主演のマリオン·バルボーに魅了されました。パリ·オペラ座のバレエダンサーなので、ダンスは勿論、ご本人から溢れる魅力に圧倒されました。
冒頭のバレエや終盤のコンテンポラリー等、マリオン以外も本物のダンサーが多数出演しているので、ダンスシーンは、どれも一流。内容は挫折と再生物語で普通だけど、映像が美しく、しなやかに伸びる手足や美しい鎖骨が、めちゃくちゃ綺麗。オペラ座に夜景、背景も凄く素敵だった。これは、好き!

幼少期からバレエ一筋で、パリ·オペラ座でエトワールを目指すエリーズ。しかし、夢の実現を目前で、恋人の裏切りに動揺し、ステージで足首を捻挫してしまいます。捻挫は3回目で、医師に踊れなくなる可能性もあるとを告げられ、26歳と言う年齢を考えるエリーズ。失意の中、新たな生き方を模索します。彼女はバイトで訪れたブルターニュで、あるダンスカンパニーと出会い独創的なコンテンポラリーダンスと出会うのでした。



ネタバレ↓



ブルターニュのレジデンスは、芸術を愛するオーナーのジョジアーヌが、練習場を併設した宿泊施設をアーティストへ提供していて、コンテンポラリー·ダンスの著名な振付師シェクターがカンパニーを引き連れてやって来ました。シェクターはエリーズのダンスを観た事があり、レッスンへ誘います。
ジョジアーヌの励ましで、参加したエリーズ。ダンサー達との交流を始め、踊る事の嬉しさ楽しさを思い出します。身体も少しずつ良くなり、自信を取り戻し始めたエリーズは、ダンサーのメディと恋に落ち、充実した時間を過ごします。長い練習期間が終わり、カンパニーが発つ日、エリーズはシェクターから正式にオファーを受けました。 バイトが終わりレジデンスを去る日、ジョジアーヌに踊り続ける事を約束します。
パリに戻ると医師から、ほぼ治癒していると言われ、ダンスのレッスンを重ねます。そして迎えたシェクターの舞台初日。父と姉妹、ジョジアーヌにヤンまで姿を見せています。エリーズのコンテンポラリー初舞台は大成功。父の目には涙が…。客席からはスタンディングオベーションが鳴り響きます。

「ダンスをする俳優ではなく、演技ができるダンサーが演じるべきだ」 という監督の考え方が成功した映画だと思います。ダンスは本物、同じ立場のダンサーが演じた事で、映画がよりリアルに仕上がっていたと思います。
マリオンがとても魅力的な人で、一瞬で彼女のに魅了されましたが、そんな風に撮ったのは、監督の力量。
本当に素晴らしい映画でした。
マリオンのバレエが素晴らし過ぎて、今まで私の観て来たバレエは、なんだったんだろうとさえ、思いました。本当に軽やかで羽が舞う様でした。

※エトワールとは、パリ·オペラ座バレエ団でのプリンシパルの事。エリーズはもうひとつ下のクラスのプルミエ·ダンスールだそうです。

*のんchan、みんとさん、ありがとう♡
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