千住コンサ

バーニング 劇場版 4Kの千住コンサのネタバレレビュー・内容・結末

バーニング 劇場版 4K(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

イ・チャンドン レトロスペクティヴ特集上映。2作品目。

前日の同時刻上映の満席だった🇰🇷シークレットサンシャインと比べると🎦ファーストデイにも関わらず、座席は4分の1以下も埋まってませんでした。

※個人的に村上春樹の原作の映画はずっと敬遠していましたが、この映画は傑作でした。

※今回の特集上映6本の中ではfilmarks評価が低い方だったのにもかかわらず、私には刺さりました。
映画は実際観てみないと分からないものですね。

*NOPEにも出演していたスティーブン・ユアンはこの胡散臭いギャツビー役にぴったりでした。

*主人公のジョンスは猫🐈のボイラーと彼女の腕時計を見つけて、恋人ヘミが奪われたことを確信して復讐を誓う。
ヘミを殺害してあの貯水池に遺棄する事を、2か月に1回の取るに足らない「ビニールハウスを燃やすこと」、「とても近いところで」と冷笑したベンをジョンスが実家の金庫の🗡ナイフで殺害してポルシェを燃やすことで復讐を果たした。

*韓国🇰🇷社会の貧困格差、勝ち組と負け組を暗喩するソウルのクラブシーン、江南カンナムのオシャレな街並み、カフェと寂れた田舎、大衆食堂の対比は見事でした。

夕暮れ時にグラスを吸って裸で踊るシーンが非常に映像が美しかったです。

主人公ジョンスが彼女ヘミの部屋で執筆するシーン以降は創作であってほしいと願います。

「猫がそこにいないことを忘れれば良い。」

ただ分からないシーンがたくさんありました。
公判中の父親との確執の意味は何か?、
あの無言電話は誰だったのか?、パントマイム、グレートハンガーは何の例えだったのか?、井戸はあったのかどうか?、
ベンが女性の口紅を塗るシーンは殺人前の儀式だったのか?、ベンが言っていた「ベースを心で感じる」とは何か?、韓国のカンナム江南のギャツビー仲間たちは何を生業にしているのか?人身売買?、それともただのシリアルサイコキラーなのか?

みなさんのレビューで復習したいと思います。

観客の不安をかきたてる不安なベースの音のBGMも映画にマッチしていました。

全編謎だらけで、終始、不穏な居心地の悪さを感じながら、148分引き込まれて全く飽きずに観ることができました。

最後は涙は出ませんでしたが、ズシンと心に残る忘れられない🇰🇷映画になりそうです。

但し子供と一緒に観ることができない、子供に見せたくない作品ではあります。
千住コンサ

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