湯っ子

ポエトリー アグネスの詩 4K レストアの湯っ子のレビュー・感想・評価

4.3
残酷な現実についての映画であるのに、同時に美しい詩の映画でもある。
「美しい」「醜い」「苦しい」「悲しい」「惨め」、感情をあらわすこれらの言葉を使わずに表現するのが詩なのだと思った。
詩の教室の生徒たちが、「人生でいちばん美しい瞬間」を語っていて、私にとってそれはいつだろうということもぼんやり考えていた。
主人公のミジャは、登場した時からいつでもどこか居心地が悪そうにしているし、どの場所にもそぐわない、迷子みたいな顔をしている。そんなミジャの辿り着いたところがあの詩であり、あの場所だとしたら、やりきれないな。
湯っ子

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