1959年、米軍将校の父親の転属で西ドイツに来た14歳のプリシラ。
そこには兵役で赴任していた世界的ロックスター、エルヴィス・プレスリーがいた。
彼のホームパーティに招かれたことを切っ掛けに、プリシラの人生は大きく動いていくことになる・・・。
ソフィア・コッポラ監督作品。
この感想を書く前に、彼女の母親エレノア・コッポラが亡くなった（2024年4月12日）というニュースを読んだので触れておきます。
R.I.P.
本作はプリシラの回想録「私のエルヴィス」をベースにしているそうで、プリシラ視点でエルヴィスとの出会いから別れまでが描かれていますが、正直私にはとても退屈な時間となってしまいました。
最初の出会いがピークで、エルヴィスと共に生活するようになってからは、エルヴィス不在で留守番、エルヴィス帰宅でベッドでイチャついたり、スタッフたちも共に遊びに出て馬鹿騒ぎ。そんなのの繰り返し。
プリシラが結果的にエルヴィスの所有物でしかなかったということを示すための演出構成なんでしょうけど、にしてもという感じ。
当時のファッションやら小物やら、そういったことの再現に注力し過ぎで、肝心のキャラの描写の方は薄い印象。
自分で何も決められずにきたプリシラが、エルヴィスから離れるという決断して終わりますが、遂に自分の意志で生きていくというシーンに何の感慨も得られないほどに、残念ながら私には退屈な脚本でした。
