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プリシラのEDDIEのレビュー・感想・評価

プリシラ(2023年製作の映画)
3.4
父の仕事転属の関係で訪れた西ドイツでスーパースター、エルビス・プレスリーと出会い恋をする嘘のような本当の話。プリシラ役のケイリー・スピーニー、エルビス役のジェイコブ・エロルディ共に素晴らしいが、2人が出会い結婚するまでが面白さのピークだった。

実話であるが故、この危ない火遊びのような恋に否定的な感情を持つわけではないけど、やっぱり10歳も年が離れてて、出会った当時のプリシラが14歳だったという事実が怖くもありますね。
事実がどうあれ、結婚するまで決してプリシラの身体を求めなかったエルビスのジェントルさには凄いという想いを抱きつつ、結局のところこの人は外であらゆる女性と交わっていただろうことを考えると聖人君主でも清廉潔白でもないのでやはり褒められたもんじゃない。

結婚後、彼女はエルビス色に染められたただの彼のお気に入りで置き物のような妻、そんな境遇に不満があったのだろうし、彼の突如の暴力性などいろんなところに不満が出ていたのだろうことは想像できます。
ただ、離婚に至る過程がちょっと弱すぎるかなぁというのと結婚後はエルビスがツアーに出たりで会えない期間といざ会ったら部屋でイチャイチャするだけという退屈極まりない見せ方もあまり合いませんでした。

2人が結婚するまではドラマチックだし、とても面白かったんですけどね。

とはいえプリシラ役のケイリー・スピーニーはめちゃくちゃ可愛いし、あんまりハマらなくても最後まで観られたのは彼女の存在感と透明感あってのことでしょう。
そして、エルビス役のジェイコブ・エロルディも『Saltburn』に続いて好演。しっかりとエルビスの仕草や話し方をコピーしていたし、彼の俳優としての魅力もビシビシと伝わってきて凄くよかったです。

〈キャスト〉
プリシラ・プレスリー(ケイリー・スピーニー)
エルヴィス・プレスリー(ジェイコブ・エロルディ)
アン・ボーリュー(ダグマーラ・ドミンスク)
キャプテン・ボーリュー(アリ・コーエン)
ヴァーノン・プレスリー(ティム・ポスト)
アルバータ(オリビア・バレット)
エルビスのお婆ちゃん/ドージャー(リン・グリフィン)
ジョー・エスポジート(ダニエル・バーン)

※2024年新作映画50本目
※2024年劇場鑑賞49本目
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