このレビューはネタバレを含みます
エルビスの映画としては『エルヴィス』より面白かった。
1959年の徴兵中のエルヴィスが西ドイツ駐留の際の出逢いから、72年に別れを決心したプリシラがグレイスランドを出るまでが描かれます。
出会った時、プリシラは未だ14歳。プリシラの父も軍隊所属の為、隊を通じて依頼までする。デートを始めても、敬虔なクリスチャンのプレスリーは一線を安易に超えない。
しかし、彼が除隊となり、離れ離れになると、プレスリーはプリシラを米国に連れ帰り、高校卒業まで面倒をみる事になる---
面白かった理由は、この種の夫婦モノにありがちな喧嘩に明け暮れる話しではない事。つまり、出逢いが14歳なので、結婚までが長く、主演のケイリー・スリーニーにはお着替え場面もあり、プレスリーのステージ場面も僅かだがあり、お愉しみの定席は万端配置されています。
プレスリー役のジェイコブ・エロルディも将来のスター候補を予感させる。
一番ハッとさせられたのは、身重のプリシラが産気づいた時、車を手配するプレスリーを他所に、彼女はマスカラをつける場面。
あぁ〜、これぞ女子、を思わせる女流の演出は天晴れ!