nana

6月0日 アイヒマンが処刑された日のnanaのレビュー・感想・評価

3.5

隠された歴史の裏側を観る。
アイヒマンを取り巻く、この死に関わってしまった人々のストーリー。

死刑がなかった国。
そこで行われた処刑。

隠されて来た歴史、本当の事を嘘だと言われて来た事。

少年が仕事として始めた作業が歴史に加担する1人になる事に。
泥棒小僧がこの仕事で自信を持つ。
最初は意味が解らなかっただろう。
登場人物達のセリフの裏側で歴史を語っていく。


演出が秀逸でとてもよく出来た作品でした。

鳥肌が立つほどの怖さと美しいシーン。

アイヒマンは正面から映ることはないのにずっと「0」のように存在している。

0日の意味。この映画のエッジはタイトルから作中まで完成している。


冒頭のシーンがあんな事に繋がるなんて。

9月8日公開です。
凝った映像演出を是非劇場で。



~~~~~トークショー~~~~~

渋谷哲也(日本大学文理学部教授/ドイツ映画研究)

イスラエルにやってきたユダヤ人は世界中から集まっている。それぞれに様々な過去がある。
ユダヤ人の歴史が様々だと言うことをこの映画は語っている。

アラブ系はイスラエルでは当時マイノリティ。
一連の事件は国家的秘密だった。
これを普通の人達の目線で描いている。
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