小さじ

月の小さじのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.6
映画としてはそこまで勧められるほどの出来には思えなかったけど、テーマは全員に考えてほしいネタだと思う。

二階堂ふみちゃんの冒頭妙に馴れ馴れしい感じはなんだろう。抑圧された家庭環境と職場のストレスで、無意識に新参者への当たりが変になったとか?
磯村勇斗くんのさとくんも、スタッフからのいじめがストレスになって反抗に及んだような描き方をされてるけど、犯人擁護にも思えちゃうからもっと元々ヤバい奴感出したら良かったのに。

意思疎通のできない重度の障害者の生きる意味を問われると、私は正直答えられない。実際の事件が起こった時もいろいろ考えたけど、この映画を観ても答えは得られなかった。
とはいえ人を殺す権利は誰も持っていなくて、この問いの答えに行き着いた人間がいたとしても、実際に動いてはいけないと思う。

壁に貼った月と血塗られた鎌が映ったところが印象的だった。糞尿に塗れ痩せ細ったあの入所者はいったい誰が介助してたんだろう。
小さじ

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