urakatayusuke

月のurakatayusukeのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.8
主人公の洋子(宮沢りえ)が障害者施設に初めて来たとき、障害者の様子を見て、面食らったような表情をする場面では、自分が介護職を始めたときのことを思い出した。
目が見えていても見えていない、耳が聞こえていても聞いていないということも、介護の仕事を始めたころにぶつかった課題でもあった。

そして、この映画『月』はこれまで観てきた映画の中で、一番と言っていいほど、
心にずっしりと重くのし掛かるような映画だった。
観る前も、後も、覚悟が必要な気がする。
すぐには感想や言葉が出てこなかった。

相模原市の津久井やまゆり園で起こった事件が、いまもなお議論される理由のひとつが、
映画でもあった「綺麗事ではかたづけられない」「これが現実」ということ。
ただ、「差別をしてはいけない」を言っているのではない。
差別は人間誰しもが持っている感情と思う。
それにどう抗って、自らの心と戦っていけるかが必要なのだ。
戦えなくなったとき、または忘れたとき、気づかないときに、
人は当たり前のように差別をして、傷つける。

難しく考えれば、自分は人間として、介護職として、どう障害のある方に向き合っていけるのか。
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まだまだ考え中であり、咀嚼中。
パンフレット買ったので、ゆっくり読みたい。
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