タピオカ

月のタピオカのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
1.0
2024/4/24追記
なんだ、この映画ってこんなクソ映画だったのか。
https://note.com/tokyonitro/n/n278f1ebb7950
やっぱり、石井監督は最低だな。前から嫌いなんだよ。


オダギリジョーさん、自閉症の大人の演技がうますぎる。「でも賞金五万円だよ…?」ってセリフ、台本もうますぎる。リアル。あの会話だけで見る価値ありました。多分、お子さんにも遺伝するということを示唆してたのかな。ただ、「好き」じゃなくて「愛してる」って言葉を使って欲しかったです。

さとくんとようこさんが対峙するシーンは確かに迫真の演技で、さとくんにようこさん自身を重ねる演出はすごい。
しかしですね、あの自分との対話は割と簡単に論破できると思いますよ。
障害者が自分の子供だとして、頬をすり寄せてちゅーできるか、友人の子供だとして、祝福できるか、自分がああなりたいかと自問自答してたけど、いやちょっと待て。
汚ねえ救いようもねえ会話も通じねえ老害としか言えないお局とかおっさんがこの世にいますよね?
あいつらにちゅーなんかできないし友人の肉親だったらオイ!って思うし自分は絶対ああなりたくないって思いますよ。
要は、障害者でも健常者でも、他人って点で変わらなくないですか?
重度障害者がきょうだいや子供だったら多分愛するしちゅーもするし、老害が父親だったら軽蔑しながら口きく程度はしますよ。
確実に言えることは、本当にその立場にならないと自分がどういう態度を取るかとか、どんな感情が湧くかは全くわからないってことです。反事実だから。(だから、寿司屋での結論は良かったね。もう一息ほしかったけど)

人の善意とか自分ごと化に頼らなくても、うまく回るシステムや制度を作りましょうよ。倫理や正義感に頼る時点で、社会問題解決は遠のくんですよ。(これ環境問題もです)
出生前診断だって、そのシステムの一部かもしれないし、モラルハザードが起こらない財政設計は必須ですね。

それくらいちゃんと主張してくれないと、あの描き方では勘違いする観客が出るんじゃない?障害者の社会学とか、優生思想がどうやって論破されてきたかとか、学び足りなくない?
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