May

月のMayのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
4.3
まず自分の気力体力が充実している時に観ること。なかなか答えなど出せない問いを全て自分自身に突きつけられる。
洋子も陽子もさとくんも、みな元々少しずつ不安定で、バランスを崩していく。陽子とさとくんが確信犯的に洋子と昌平に心ない言葉を容赦なくぶつけ始めたところが前兆だったのか。
事態に直面する家族と現場だけでなく、社会全体が孤立させずに直視すべき問題。
宮沢りえと磯村勇斗が対峙する長尺のシーンの迫力がすごかった。
この映画の良心は、昌平か。

経験値が佇まいに滲むようになった宮沢りえをはじめ、磯村勇斗、二階堂ふみ、オダギリジョー。このキャストでなければできなかっただろう作品。
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