ありふれていて安易な言葉に聞こえるかもしれないけれど、多分多くの人がこの作品を観て感じた
「考えさせられた」
というのは大きく意味のある事で、
私だってまずはそれだ。
映画館を出たあと、家まで1人で1時間歩いて、辿り着かないんじゃないかという自身の無さを抱えて。どこに?辿り着く場所って?
の状態でひたすら歩いてた。
そう、自信がとても無かった。
だからこのfilmarksの点数もつけれないほど
私はこの瞬間、強く自信がないのだ。
女性の身体を持って生まれたからには
やはり出産というものはふと考えることもある。
テレビや映画、生活の中でハンディキャップのある方を見ると、自分の子供が産まれたときは自分はどんな感情になるだろうか、それでも愛そう、と強く瞬時に思えるだろうか。
さとくんの問いに対して、ショウコが発する「認めない」としか言えない状態は
自信を持って大きくNOと伝えられない節があるからであって、
じゃあ、自分なら、心の底から自分の本音として反対する事が出来るだろうか。
劇中では
本音、嘘、本当などのキーワードが何度も出てくる。
「本音ばっか言いあえる世の中ではない」
「つかなきゃやってられない嘘はある」
「優しい嘘」
「傷つく本音」
世の中には色んな本音の捉えようと嘘の捉えようがあるように
この作品からの問いは
すぐに判断する事はそもそも難しい。
これから先もベッタリとくっついて回る問題だ。
ベッタリとくっついている事が気にならなくなる事だってあるけど。
追記
オダギリジョーさんが
オダギリジョーさんに見えなかった。
作品の中の人という感覚が強くて、
本当に素晴らしい役者さんだと思った。
「受賞した。5万円もらった」の
あのシーンは
涙がでました。
今回のオダギリジョーさんは
あの表情と、言葉の紡ぎ方は、芝居で出すものを超えてます。