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ダム・マネー ウォール街を狙え!のnamのレビュー・感想・評価

4.2
「市井の人々が富裕層に挑む痛快コメディ」

実話を元にした作品。投資のことに関しては明るくなかったのですが、富裕層VS市井の人々という構図が分かりやすく楽しめる仕上がりでした。

2020年の誰もが孤独を感じていた時期、さらに貧富の差が拡大していき、一部の富裕層のみが金融市場をコントロールし高笑いしている実態はどうして怒りが乗ります。

そんな中ポール・ダノ演じるキースの元、何人かの市井の人々を群像劇的に描きつつ、富裕層にギャフンと言わせていく様を観ていてとても痛快で期待するものを観せてもらえました!

日本にとっては「電車男」のような顔の知らないネットのみんなで協力し、何かを成し遂げる熱さがありました。

さすが「アイトーニャ」と「クルエラ」の監督。どちらも好きな作品だったので今回も期待に応えてくれました!

投資という地味になりそうな題材を分かりやすく、描写、編集してくれてる点もお見事。富裕層たちがパーティしている様子など画で見て、憎たらしいし、悪者感が滲み出てます。

売ったら儲けられるにも関わらず「売らない」という選択をする人々の間には顔は知らずともたしかな絆を感じました。

他の方も今年の「AIR/エア」枠とおっしゃっていたのも納得の地味ながらよくできたドラマです。
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