カイザーソゼ

ダム・マネー ウォール街を狙え!のカイザーソゼのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます


GameStopのショートスクイーズ事件映画!
金融・株取引について理解をしながら、テンポよく楽しめる映画としておすすめ!
https://ja.wikipedia.org/wiki/GameStop%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA

リアルタイムで観ていたので、本当に面白かった。
民衆のヒーロー vs 空売りヘッジファンド vs ロビンフッド(株式取引所アプリ)をめぐるドラマ。実際にこんなことありえるんだという、事実は小説よりも奇なり。そして民衆がなぜか勝ててしまうんだという元気玉をもってヘッジファンドを痛い目に合わせたのはストーリーとしてはスカッとするものがあるのだろう。

ちょうどいい感じにメルビンキャピタルマネジメントの人がアホっぽく演出されていたり、ロビンフッドCEOが打たれ弱そうな感じに描かれているのもより共感しやすいところ。ロビンフッドは本来は投資の民主化を謳っているにもかかわらず、裏ではシタデルと近付いていたという矛盾を抱えているのが、わかりもするけど、やっぱり欺瞞的だなあとは見えちゃいますね。

事実はもうちょっとニュートラルな気もする(キースギル自身も色々思惑は絶対あっただろう)し、これだけで、やっぱりヘッジファンドや金融のエリートたちは悪いよね!となってもなとは思うが、マネーショート→ダムマネーといった、やっぱり零細企業・零細個人を食い物にしている"感"、いつも割を食うのは彼らなのだというトーンが時代の声。そこでワンパンチ喰らわせたこの事件は爽快だったに違いない。

小話だがマネーショートで出てきたScion Asset Management(リーマンショック時にCDSをショートして大儲け)のマイケル・バーリはGameStop株もちゃんと買っていてそこでも儲けたというのはすごいことである。