umihayato

妻の心のumihayatoのレビュー・感想・評価

妻の心(1956年製作の映画)
5.0
三船があまりにも男前すぎて浮いてるので、シェフのコスプレの加東大介より面白くてわろてしまいました(笑

こりゃ全面的にクズな兄が悪いやろと思いますし、人の恋愛に顔突っ込んで、自分の体裁の為に仲人やりたがる年寄りの母親も最悪。
嫁としてこの家に来た高峰秀子を、あれだけ「嫁だから」とこき使うくせに、困った時は体よく使ってくる、本当にこの頃の結婚や家族制度というのは困ったというか醜悪な風習だと思います。

そういうのにずっとNOを突き付けてるのが成瀬巳喜男と高峰秀子が組んだ作品群だと思ってますし、その古い奴らは見捨てて別のとこで幸せになろうぜという今作での三船が成瀬そのものだと思い、後半は三船を応援する気持ちになりましたが、結局元鞘に収まるパターン。

それもまた現実の苦みか。
デコちゃんの選んだ幸せだという事でひとつどうでしょうか。
umihayato

umihayato