アンソニー

罠THE TRAP 4K デジタルリマスター版のアンソニーのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

正直、なかなか難しいです。
この映画をどういう立ち位置で捉えるか、
それによって大きく自分の中の評価が
割れる気がします。

まず、濱マイクシリーズ三部作。
続編に続く続編の最終章。
そのようにこの映画を観た時、
かなり最悪です。
続編の良さはほぼありません。
神野は出てこないし
濱マイクはほとんど動き無いし
横浜を巡る話でも無い。
1.2作目から使えそうな手札はたくさん
あったように思えますが
ほとんど使ってません。
もっと最終章らしい物語を
作ろうと思えば絶対作れたはず。
濱マイクが探偵の仕事をもっとして
濱マイクが大活躍するストーリー。
ド派手なラストを飾れたはずです。
それを期待して行った人からすれば
かなり期待外れに感じるかもしれません。

前作の裏の者たちに狙われて
自由に行動出来なくなるという構図と、
今回の構図がほとんど同じ。
探偵らしい事は全部モブがやってくれる。
濱マイクはずっと隠れている。
それでもやっぱり俺がやる!と飛び出して
星野くんが死にかける。
最後も真犯人を追い詰めたようで
好きな人が殺されそうになる。
何やってんねん!!
全然かっこよくないぞ!!

今度はこの映画を前作たちと切り離して
観てみると、
めちゃくちゃチャレンジ精神旺盛で
やりたい事やりまくってる作品という印象。

ミッキーと濱マイクの二役演じる。
母の存在。
指紋の無い犯人。
下水道で消えていくミッキー。
話す事の出来ない聖母マリア。
自分を探して欲しいと言う仮面の男。
何かを象徴しているようなキャラクターが
数多く登場していて
一筋縄ではいかない内容です。

さらに難しいのが、
これが濱マイクシリーズの一つという点。
切り離して考えるとは言っても、
1.2作目の濱マイクの情報があるので
そことごっちゃになって
上手く消化出来ない。
いや〜難しいです。

三作品目でこれをやる
思い切りの良さと挑戦は素晴らしいと
感じならがも
これを三作品目にもって来るか?という
思いもあるので
点数としては微妙です。
でも、濱マイクの三部作を
映画館で観る事が出来て超満足です。