hikaru

Fair Play/フェアプレーのhikaruのレビュー・感想・評価

Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)
4.2
今の私の気分にピッタリの映画だった。

(あんなに優秀ではないけれど) 男性社会で働く女性として、母子の関係性に於いて、エミリーの境遇に深く共感。

特にストリップ劇場?での同僚と同等である為に嫌悪感を飲み込んで猥談に加わるシーン、母親が無断で婚約パーティーをセッティングしたシーンは同世代の同性ならではの辛さが理解でき、苦しくなった。

ルークの言葉を気にして服装を変えた際の、動揺から主観的な発言をしてしまったシーンの、これだから女は…という様な無言の空気感を感じ取ったのは私だけではないはず。
会社に大きな損害をもたらしてしまった際の上司の暴言しかり、表面上は男女平等とは言いつつも、潜在的な女性蔑視はやはり消えるものではないなと感じた。

また、エミリーの自分で努力して今の地位を掴んだという自負がある故に、上から目線でルークにアドバイスや批判をしてしまう様子に身に覚えを感じ、気をつけねばとハッとさせられた。

劇場での客層は仕事終わりらしき中年男性が多かったが、2〜30代の働く女性に是非観て欲しい作品。

主演のフィービー・ディネヴァーが終始美しく、また心理描写がリアルな良作。

初監督作品とのことなので、今後の作品が楽しみ。
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