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Fair Play/フェアプレーのakiraのレビュー・感想・評価

Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)
3.8
証券会社勤めのカップルのうち、彼女の方だけが出世して上司になり、彼氏は(勝手に)プライドを傷つけられ、関係がギクシャクしていく、という話。
大したことは起きないんだけど、一応ジャンルはサスペンスなんだろうか?

さくっと見られてちょっと考えさせられる良作。
余計な要素が一切なく、スピーディに話が進んでいく。

倫理的にはずっと彼氏が間違ってて、彼女は何にも悪くない。
男の器の小ささが諸悪の根源なのはまちがいない。

でも、いち男性としては、正直共感できる部分もあった。
生まれたときから教育されてきた「男らしさ」幻想をふりはらうのは簡単なことじゃない。

傷ついたプライドを自己啓発本で癒してるところに、酔い酔いでご機嫌な彼女(上司)が帰ってきたら、そりゃああなるって、、

とくに日本人男性は、自分と同じ目線で見るひと結構いるんじゃないかと思う。

そんなわけで、全編通してどこか他人事と思えず、何とも言えず気まずい気持ちで見た。
そしてだからこそ、ラストの顛末は正面切って「お前ら男が100悪い」と言われた気がして、ちょっとスッキリもした。
たしかにあのくらいで、やっとタイトル通り"フェア"かも、と思った。

あとトイレのあれは、もはや「男らしさ」とは別の問題だけど、めちゃくちゃ酔ってたら、まあ聴こえないってことはあるかもなあ、、
もちろん絶対にダメだけど、、
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