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ボブ・マーリー:ONE LOVEのyadokariのレビュー・感想・評価

ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)
3.7
ボブ・マーリーは好きだから音楽だけでも身体が動き出してしまうほどレゲエ好きだった。その前に観たラスト・ライブ映画が良かったので期待していた。

ただ映画は実物よりもかっこよすぎかな。それは制作者に妻や息子が参加しているのでカッコ悪い映画には出来なかったと思う。ただ実際のライブは、ダサカッコイイのがボブ・マーリーなのでその部分がちょっとマイナス要素かな。サッカーをするとラモス瑠偉になるし。

ボブ・マーリーの音楽が好きな割には、実際のボブ・マーリーについて知らないことが多かった。てっきりライブ中に暗殺されたのかと思ったらその事件では生き延びたのだった。それでジャマイカを出てヨーロッパを転々としていて音楽が知れ渡るのだった。そのときに作ったアルバムが『Exodus』で、これはタイム誌のベスト1アルバムになっていた。私もそのアルバムからかな。とにかくレゲエ好きは観るべき映画であり、ボブ、マーリーのバックボーンである「ラスタファリ運動」(キリスト教プロテスタント系のジャマイカ土着宗教)の思想もよくわかった。ほとんどキリスト教と同じような感じだ。キリストが土着の貴種流離譚であるのはアフリカ系奴隷のプロテスタントと同じような感じの宗教で、キリストがボブ・マーリーだというのは、ほとんど音楽が聖書のような内容になっているのだ。だから映画もそのような作りになっているので、音楽ではなくてボブ・マーリーについては今と合わないところがあるかもしれない。

ただあの時代のジャマイカの内戦の中でコンサートを開いたのはやはり凄い影響力があったのだろう。それを知るとライブ映画はさらに感動しただろう。ボブ・マーリーを知らない世代にとっては昔のミュージシャンというイメージかもしれないが、影響力という関してはビートルズ・レベル(ちょっとオーバーか)の人なのである。まずは彼の音楽を聞いてから観に行こう。映画のサウンドトラックはほとんど彼の有名曲で馴染があるものばかりだ。
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