本作は好き嫌いがはっきり分かれる映画だ。
どうやらギャスパー・ノエ好きには支持されているらしい。
海外でも賛否を呼んだ本作。
ヘアコンテストで起きた変死体殺人事件の容疑者は美容師、主催者、モデル、警備員、登場人物全員が何かを隠し持っており、視聴者を最後まで騙し続けるワンショット映画だ。
監督はイギリスの新鋭トーマス・ハーディマン。
レディ・ガガのヘアメイクをはじめ、シャネル、ルイ・ヴィトン、エルメスなどとコラボレーションを務めたトップヘアスタイリストのユージン・スレイマンが本作のユニークで奇抜なヘアスタイルを担当している。
ワンテイク映画というコンセプトに関しては悪くないのだが、如何せん登場キャラたちに感情移入できない。
しかも『語り』が長い。
90分近く殺人動機や犯人もわからず、登場人物たちがあーでもないこーでもないとまくし立てている様をただひたすら傍観するのはやや辛い…。
寝落ちする可能性90%だがなんとか最後まで観賞したわよ(笑)
これ、2022年ファンタスティック・フェスト最優秀監督ネクスト・ウェーブ受賞を始め、世界の映画祭で高い評価を受け、A24が北米配給権を獲得したことでも話題になった作品みたいだけど、マジ?(笑)
個人的には、内容よりもファッションセンス(スタイル)が圧倒的に好み。
キャラクターの衣装やヘアメイクはもちろん全体の雰囲気も良かった。
マリー・アントワネットを彷彿させるオブジェが沢山乗っかってるデカいヘアスタイルや、カラフルなロングウィッグもサイケで好き♡
ウェールズ出身の音楽プロデューサー、コアレスが手掛けたサウンドトラックと相まって、作品全体のビジュアルもかっこよくて良かった。
本作は内容よりもファッションや音楽を楽しむ映画だと思う。
メイクやヘアセット中のBGM代わりに流すのも有り。
“ながら見”に最適な映画…かな。