観なければいけないと思って観に行った。目を背けてしまいたくなるシーンも多くて、お金を払って観にきたことを後悔したりもしたけど、観てよかった。
「戻ってこられなかった兵隊さんは、怖い人になれなかったんだね」
このセリフが全てだ。
最後には、何度店の人から投げ飛ばされても皿洗いをする坊やがいる。
ラストの銃声はなんだったのだろう。
趣里じゃないことを願う。
だけど、あの部屋に戻らない決意をした少年には、もう確かめようがない。趣里であろうとなかろうと、少年の中ではあの銃声は趣里のものだと思い続けるのではないか。
(ある意味では、少年が銃を置いていって、それに弾が1発残っていたおかげで趣里は苦しみから解放された、とも取れる。そう思ったほうがまだ幸せかもしれない)
23.12.17
ユーロスペース