「朝ごはん ありますよ
朝ごはん、ありますよ」
「僕、ここに来てもいいって言われてるんだ
お金作れませんでした
明日には必ず作ってくるから
僕もここにいさせてください」
「坊や
少しの間ここにいる？
用心棒になってくれる？」
「だからここには9と0が入る」
「なんで？」
「坊やは私とずっと一緒にいてくれる？」
「早く行かないと
約束したからその人困っちゃうよ」
「じゃあ今すぐ断ってきて！！！
断って安心させて！！！！！」
「出て行って！！！
嫌いになったの！！
もう好きじゃなくなったの！
私の本当の子は良い子だったの
あんたみたいじゃなかった」
「これ、どこで手に入れた？」
「落ちてた」
「道にか？」
「倒れた人の手にくっついてた」
「使ったことあるのか？
こんなので撃たれたら、痛いよなぁ」
「あれは戦地でのことだ！」
「そうですね
あなたも被害者なのかもしれません」
「これは俺の分です
あなたに力をもらって沢山殺しました
今でも恐ろしい夢を見て
気が変になりそうです」
「もうそいつには使うな
次地獄であったらすぐにぶっ殺す
それまで痛みを抱えて生きろ」
「終わった
戦争が
終わった」
「あんな危ないものは置いていって
それは持ち歩いちゃダメ
坊やはあんな物持たずに生きていくの」
「坊や
しっかり生きるのよ
ちゃんと自分で働いて
自分のお金で食べていくのよ
約束して！」
