群衆をCGで描ける現代において、エキストラ8000人を投入して描かれるナポレオン戦争は『グラディエーター』を越えたスケール感!
だが、CGに頼らず大規模な歴史モノをやりながらも主人公をカリスマ的な存在として描こうとしてないのは、ちょうど同時期に公開されてる北野武の『首』に通じるものがある。
本作は、ナポレオンがひたすらジョゼフィーヌのために戦争やって成り上がっていきながら最終的に数百万人の死者を出す話だが、フランス軍側の人的被害があまり描かれないのでナポレオンの暴君っぷり(=ジョゼフィーヌへの愛の重さ)がいまいち伝わってこない。
大勢動員されたエキストラが結局モブの域を出ていない。
158分もあるのに描写が足りてない感じはあるけど、先述したようにCGなしで再現されたナポレオン戦争はスクリーンで観る価値は十分ある。
ワーテルローの戦いにフォーカスした映画『ワーテルロー』も観てみたい。