しごできだけどダサカッコいいナポレオンを堪能する映画でした。リドリースコット得意の寒色で無慈悲な映像美が天下一品なだけにシリアスギャグの風も感じられました。
戦場に出るとめちゃくちゃ強くて顔もカッコよく見えて、でも国内に戻ると基本情けなくて心なしかカッコよさも半減して見えて、そんな緩急が楽しかったです。フランス全体を彼の家として考えると、仕事できるけど家庭だとイマイチ頼りない営業部長みたいな現代的な雰囲気も感じられて面白かったですね。ジョセフィーヌ演じるヴァネッサカービーも美人なのに口元がクニャッとしててクセのある顔立ちがイイですね。気品の中に下品が同居する佇まいが魅力的でした。
「ハイグラウンド」は「地の利」と訳す決まりになったので?地の利を得たアウステルリッツはナポレオンのカッコよさと寒色の映像美が極限に達していてとても良きものでした。