素潜り旬

ナポレオンの素潜り旬のレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
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エキスポのIMAXで『ナポレオン』を観た。この空虚さ、というか何もなさ、面白みのないナポレオンを演じるホアキン・フェニックスの芝居に対する欲求、そのバランスで凄いもの見せつけられたなあと思うけれど、本当にこの映画で凄いのはリドリー・スコットでもなくヴァネッサ・カービーだと思う。この空虚さは元々ジョゼフィーヌのもので、欲しがりなナポレオンが奪ってしまった。奪えるくらいの空虚さをもってそれを厚かましくも画面上で披露してしまえるホアキン。その移行を担うのはヴァネッサ・カービーで、空虚さすら奪われてしまってからのジョゼフィーヌが今も俺の瞳にひとり佇んでいる。
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