ポスターやCMから想像される血沸き肉躍る戦争スペクタクルを期待するとちょっと違うかなぁという感じ。
基本的にはナポレオンと彼の妻だったジョゼフィーヌの関係性を主軸にしており、途中途中に短めの戦争や政争シーンが入ってくる。
作中ではナポレオンもジョセフィーヌもどこか欠けた人間として描写されており、その二人が出会うことで共依存的な関係になっていく奇妙な夫婦物語とも言えるかもしれない。
ホアキン・フェニックスの「死んだ魚の目をしててちょっとヤバそうだけどギリギリ社会人やれてる」感じのナポレオン像は面白かったが、ドラマ部分が以外と多く、2時間半の上映時間の長さを感じてしまった。
尺の関係上、アウステリッツやワーテルローの戦いなどキャリア上重要な戦いも10分～20分くらいで短くまとめられてており、映像として迫力はあるのだが、指揮官同士の駆け引きみたいなものは描写されておらず、軍事指揮官としてのナポレオン像はあまり掘り下げられなかったのが不満点。
