リドリースコットが監督という事で期待を込めて観た本作だがパッとしなかった。
この作品、戦闘シーンはほぼ無いに等しい。ナポレオンを題材にしているだけに有るにはあるが時代考証も適当な何だが非常に残念な出来であり、「ワーテルロー」や「戦争と平和」の戦闘シーンと比較にならないしょぼいさである。
そもそもナポレオンの魅力とは何なのか、と改めて考えると、それは世界史上でも五指に入るだろうその類稀な軍才であり、彼は戦争を自己表現場にしてきた戦争アーティストなのだ。この映画はその芸術家である作品部分、つまりは戦争をほぼ素通りしていくプロット構成になっているのである。何だかちょっとイイ女ぽいジョセフィーヌと冴えないナポレオンの恋愛ドラマを2時間以上みるのは流石にキツイ。
