ナポレオンのおーにんのネタバレレビュー・内容・結末

ナポレオンと言えばフランス革命で成り上がりそこからフランスを変えた最強の軍人的な感じで私は授業で教わった。しかしこの映画で描きたいものは先に述べたものではない。英雄としよく描かれるナポレオンを悪魔として描いたのがこの映画だと私は感じた。この映画ではマリー・アントワネットの断頭台から始まりトゥーロンやアウステルリッツ、ワーテルローなどナポレオンに関わる戦いや出来事をダイナミックに数多く描かれる。そこで強調されるのはなんだろうか？ナポレオンの戦略か？いや違う。人の死である。ナポレオンはフランスを大きくするために何度も戦う。もちろんそれには死者はつきものである。ではナポレオンは死者がでる戦のときに何を考えていたのか？それは妻であるジョゼフィーヌのことだ。実際に戦場にいるナポレオンからジョゼフィーヌへ送られた手紙は数多く残されておりこの映画でも大きくそれに触れられている。ナポレオンは戦で死を何度も見ているのにそれに対して悲しんだり悔やんだりしている描写は全く無いのだ。実際にはどうだったかわからないがナポレオンはどれだけ死者が出ても戦ができなくなるまで辞めようとしたりすることは当時の資料を見る限りほとんど感じない。映画ラストでナポレオンの戦争によって300万人の人が命を落としたとテロップをわざわざ出しているということは多かれ少なかれ戦争の死者についてこの映画では描いてる証拠ではないだろうかと私は感じる。ここまで戦争によって死者が生じているのにナポレオンは妻のことを考えいたと描いているとなると、私は監督がナポレオンを実は悪魔として描いているのだと感じた。