Jun潤

ナポレオンのJun潤のレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
4.0
2023.12.10

監督:リドリー・スコット
主演:ホアキン・フェニックス
ナポレオンについてはあの肖像画と不可能は無い的なことしか知らず、それに加えてフランスの歴史についても全然分かっていない状態なので、変に歴史考証することなく純粋な気持ちで観れるかなって感じです。

1789年、フランス革命。
その頃、ナポレオン・ボナパルトは壮大な野望を抱き、軍隊に所属していた。
港湾都市トゥーロンをイギリスから奪還し、ナポレオンは若くして英雄と呼ばれるようになった。
ナポレオンはジョゼフィーヌという未亡人に恋心を抱いていた。
子どもと女性に弱く、戦地で勝利を重ねているようには見えないナポレオン。
やがて2人は結婚、ナポレオンはフランス革命戦争のために戦地を転々としていたが、頭の中はジョゼフィーヌのことでいっぱいだった。
やがて第一統領となり、皇帝となっていくナポレオンだったが、ジョゼフィーヌとの間に子どもができず、跡取りのこともあって離婚してしまう。
離婚した後もっ戦地からジョゼフィーヌに宛てて手紙を書くが、彼の思いが届くことはなかった。
そして始まるロシア遠征、百日天下。
ジョゼフィーヌを愛する男の顔を捨て去り、軍人として、皇帝として逃れられない闘いに身を投じていく彼の生涯の結末とはー。

はいホアキン主演無事完ッ璧!
詳細は後ほど触れるとして、まず思ったのは『首』よりもっと『首』してたなって感じです。
あっちの方は日本史上の出来事ということで、学校の授業でも教わり、映像化も何度もされてきました。
しかし今作で描かれたナポレオンの人生については、ほとんど何も知らない状態だったので、ナポレオンという偉人の趨勢を純粋に楽しめたことが大きな評価ポイントでした。
18世紀末前後のフランスもまぁ色々とあったようで、新鮮な気持ちと共に今作なりの視点から世界史についてちょっとは深められたのかなと思います。

ホアキンについては、『ジョーカー』での怪演が初めてでその印象が強いこともあって、今作でも強いだけではない狂気じみたナポレオンを演じているのかなと思いきや、偉人としてだけでなく、1人の男として、戦地を駆け、ジョゼフィーヌに依存する姿を魅せてくれました。
体つきもそうですが表情の作り込みが印象的で、ジョゼフィーヌを前にした時の顔や、序盤の戦地では泥臭く走ったり大砲の音に過剰に反応していたりした姿から、皇帝として国を背負って軍隊を指揮するまさに“偉人”といった感じの表情への変化を、ストーリーを追うごとに緩急を付けながら、しかし何か出来事があってというよりもいつの間にかそんな顔つきになっていたかのような妙演をしていましたね。
Jun潤

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