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ナポレオンのよのレビュー・感想・評価

ナポレオン(2023年製作の映画)
2.2
何を作ってもいいと思っている。
実在した人間を貶めるのも、先行する研究や作品とそのファンを無視するのも、事実を捻じ曲げるのも、作る者の自由だと。

ただ、史実を改変するなら、理由を持ってやれよ。それが無理ならファンタジーをやれよ。
私たちの知っている(研究や考証をベースにした)ナポレオンとあまりに違うのに、何のために違うのかまったく分からない。
彼はアウステルリッツで長篠の戦いをやらないし、ワーテルローで「雨に濡れたくない」なんて言わない(「大砲が動かせない」と言う)。もちろんジョゼフィーヌのおかげで勝ちもしなければ負けもしない。
それをあえてやってみせるのは、なぜ? 断罪するなら、人間味を出すなら、史実のままのナポレオンで十分なのに?

仮にも実話というていを取るなら、下らない嘘はノイズだ。作者を信用できなくなる。
ものを作るなら、せめて完成度には真摯であってくれ。
よ