男性の腰抜けっぷりは意図的に強調され、圧倒的に芯の強い女性像が際立つ。これは、2023年にAppleスタジオから生まれた、巨匠による2つの大作『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』、そしてこの『ナポレオン』における共通項。
残念ながらコレは、リドリー・スコットの「代表作」にはならなさそう。ただ、容赦のない直接的な暴力描写と、終幕で示される夥しい死者数から浮かび上がるのは、戦うことの無意味さ、やるせなさ。死んで仕舞えば、兵士も陛下も皆一緒。戦争を前に、全ての人間は無力。以上です
(しかし「子どもができないのはナポレオン様のせいか確かめるため、奥様とは別の若い娘でお試しいただきましたら、無事に身籠りました。ハイ離婚!!」というくだりはもうエグすぎて辟易ョ…)