幽斎

リアルゲーム 悪霊召喚の幽斎のレビュー・感想・評価

リアルゲーム 悪霊召喚(2017年製作の映画)
3.0
C級スリラー(ホラー)をレビューする、Scavenger第38界。原題「The Samaritans」出たよ困った時のサマリア人(笑)。複数形だから人だけど、冠詞は固有名詞には付けない筈だけど。AmazonPrimeVideoで0円鑑賞。

今回も日本のトランスワールドアソシエイツが限られた予算で涙ぐましい努力の果てに見つけた地下映画。視聴ページの表記は大きな文字で「2023」ですが制作は例に依って古く2017年、何処にも買い手が付かず2年間塩漬けにされた後に劇場公開されず、TVムービーでも引き取り手が無く、Not Ratedで配信に回された。作品の内容はFilmarksのあらすじに隅から隅までずずいーっと書いてるので、私から申し上げる事は何もない。

サマリア、と言えばレビュー済「サマリタン」Sylvester Stallone主演のアマプラ映画が思い浮かぶが、サマリアは本来は地名でイスラエルやアッシリアから来た移民。有名なイエスの説法「善きサマリア人」万国共通。「無償で善意の行動をすれば、例え失敗しても責任を問われない」貴方が街で倒れてる人を見付けて危ないから安全の場所に動かした時に怪我を悪化させても、罪に問われたり損害賠償を請求される事は無い。

Doug Bollinger監督は売れない俳優で本作でもEddie役で出演。と言っても全員合せて4人しか居ない。Filmarksもヤル気ナッシングで主演Keith Collinsが監督表記に為ってるし、何故か肝心の監督の名前が無いけどが、まぁ誰も気づかないだろう。

スリラーの定番で私の大好きなソリッドシチュエーション。因みに似た言葉でワンシチュエーションも有りますが、違いが分りますか?・・・・・はい、時間です。答えはワンシチュの派生がソリッド。スリラーの名作「キューブ」起源で、代表作は私の生涯一位作品「SAW」。キューブは部屋を移動するからワンシチュ。ソウは足を鎖で固定され動けないからソリッド、用法用量は正しく使いましょう(笑)。

「SAW」は適度に回想シーンとか別の出演者が動けるので、絵的には変化が有って観客も飽きない工夫が凝らされてるが、本作は4人が椅子に座って駄弁ってるだけで、最初から最後まで変化が無い。見せ場である超常現象も全く期待出来ないので、面白くないけど演技は一生懸命頑張ってるので観客も如何したら良いか困ってしまう謎仕様。

スカベンジャーにも一寸の虫にも五分の魂を求める訳で、監督の映画に対する志とか理念とか、ソウ言うモノを感じ取れる作品を期待する。本作はお行儀よく見せてるけど、野球に例えるとノーアウト満塁でカウントはスリーボール、ノーストライク。ピッチャーは押し出しだけは避けたいので、ストライクゾーンへ「置きに行く」。C級映画でチャレンジを恐れたら、何が残るのだろう。無難なスカベンジャーには明日は来ない。

「力が無い者は知恵を出せ」逆もまた然り。エンディングは良いので、暇潰しに為るかも。
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