普通、省略してしまいたくなりそうな、まどろっこしいところをあえて長々見せるのがロジエの特徴のよう。
かと思えば一気に省略するところもあるし、その分別が独特。
ちょっと現実離れした空間での、とは言えなんでもない時間を描き、カメラも誰についていくのか予想がつかない。
自由奔放でずっと遊んでるみたいな映画。
長くてちょっとヤキモキもするんだけど、その長さ、退屈さをこそ楽しむべきなんだろうと思う。
画も美しくて、それだけで幸せで、なんでもない時間をこそ慈しもうということなのかなと受け取った。
前半は『コンパートメントNo.6』を思い出したり。
【一番好きなシーン】
最後、まさかあいつのあんな時間を長々描いて終わるとは……でも遂に道路に辿り着いた時、感動した。めちゃくちゃいい。