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フィフィ・マルタンガル デジタル・レストアの作品紹介

フィフィ・マルタンガル デジタル・レストアのあらすじ

ブールヴァール劇『イースターエッグ』はパリで大ヒット中。この低俗な自作が権威あるモリエール賞を受賞したと知った劇作家は、これを何かの陰謀だと思い込み、上演中の戯曲を改変して「敵」に報復しよう企む。

フィフィ・マルタンガル デジタル・レストアの監督

フィフィ・マルタンガル デジタル・レストアの出演者

原題
Fifi Martingale
製作年
2001年
製作国
フランス
上映時間
120分
ジャンル
コメディ

『フィフィ・マルタンガル デジタル・レストア』に投稿された感想・評価

開明獣

開明獣の感想・評価

5.0
みんな大好っきジャック・ロジェ❤️

いわゆる、スラプスティック(ドタバタ喜劇)で、入れ子構造の劇中劇の展開が、どこまでが台本でどこまでがアドリブか分からなくなってくる不思議な展開😮

劇中劇の内部と外部の境界がなくなり、外部は内部ではない、が、いつまにか外部が内部にとりこまれてるような戦略は、この時代のフランスの知識人なら必ず読んでいたであろう、ポストモダンの哲学者の巨人、ジャック・デリダっぽいのです🤔

何か絶対的な存在があることを前提にした形而上学から、サルトルらが中心であった、人間の存在そのものこそが世界の中心であると解く実存主義へ。そこからソシュールの言語学の考え方を取り入れた、レヴィ・ストロース、ロラン・バルトやルイ・アルセチュールらが中心人物だった構造主義へ。構造主義は、私たちの生活は社会システムの構造にとりこまれて初めて意味をなしている、または、あるものとの相対的な関係値で成り立っているというものです。

犬は、猫という存在があることに影響を受けざるをえない。あるいは、ある人の思想は、生まれた場所の文化的、あるいは経済的な環境に左右されざるを得ない、という実存主義とは対局的な立ち位置ながら、世の中に絶対なんてものはないよ、という主張でもあり、大きく世の中の根底を変える思想となったものです。

その後出てき前述のジャック・デリダらは、脱構築ということを言い始めました。ものすごく雑に言うと、全てのしがらみから脱していくことが大事だ、的な考え方なのですが、なんでもかんでも小難しく考えるために、言葉の遊びのようになってしまい、一世を風靡したあと、萎んで行きました。今は、ドイツのマルクス・ガブリエルらが提唱している、新実存主義が思潮会のメインストリートのようですが、同氏のベストセラー、「なぜ世界は存在しないのか」(講談社メチエ選書)は、一度は紐解いてみても損はない本だと思います。読みやすいし、分かりやすい、現代の哲学書の名著と言えましょう。

と、いつもの如く脱線三昧ですが、前述のジャック・デリダのように、軽やかに既存の書法をスルーして鮮やかに観るものを幻惑しながら魅力するスタイルは、この人一代限りな気がしました。

ゴダールのように難解ではなく、一見軽妙洒脱なのに、実は深度のある粒度高い作品で、よーく噛まないと咀嚼出来ない気がしてます😳

憎いぜ、ジャック!!弟子にしちゃる‼️故人だけど・・・🥺
netfilms

netfilmsの感想・評価

3.7
 『フィフィ・マルタンガル』という映画は10年以上昔、日仏学院で観ているのだがタイトルが同じだったかは定かではない。今作は路上に駐車しようとした車の激突から始まる。中から出て来た老人は飄々とした好々爺で、怒り狂う黒人運転手の激昂にもほとんど動じる様子がない。そしてタクシーの乗客は足を挟まれ、地上に立つことすらままならない。この出来事がのちの主役交代劇の遠因となっている。『イースター・エッグ』という舞台劇は150回もの公演を重ねて来たいわゆる通俗喜劇なのだが、神経質な劇作家(マイク・マーシャル)はせっかくモリエール賞に輝いたものの、受け取りを拒否。屈辱的な出来事だと根底にあった通俗喜劇の構造に改変を加え、演劇界にモノ言おうとするのだ。新たに稽古が始まった舞台では劇作家の台詞の修正、演技の改変に役者たちは戸惑うばかりという寸法で、舞台稽古の端々にシニカルなユーモアが滲む。元々の主人公役の俳優は『メーヌ・オセアン』で躁状態のような漁師のブラガを演じたイヴ・アフォンソで、相手役は同じく『メーヌ・オセアン』に出演したリディア・フェルド。つまり『メーヌ・オセアン』で被告と弁護士だった2人が今作でもまた共演を果たすという何とも心憎い演出にも思える。

 然しながら今作にはロジエの映画で最も重要なヴァカンスも風光明媚な自然も出て来ない。唯一ガジェットの移動だけは途中、ブルゴーニュ地方のカジノへ向かう場面で出て来るものの、本質的には舞台劇で室内劇という限られた空間の中で物語が駆動して行く。その意味では今作がすっかり枯れてしまったお爺さんの血迷った遺作かと思われるかもしれないがそう単純ではない。地方でオペレッタ劇団を運営する主人公がパリに来て、劇団の窮状を救おうとする。この移動の距離と喜劇的な馬鹿馬鹿しさ。1度観ただけで全ての台詞や所作を一通り覚えてしまうというガストンの特殊能力とそれが転じることの可笑しさ。映画はヴァカンスのような休息の時間を挟みながら、やがて行政のお偉いさんたちを招待してしまった本番の幕が開く。ここで2階席に座るのはガストンの愛弟子であり、『メーヌ・オセアン』で最初の切符切りとして登場したルイス・レゴだ。『メーヌ・オセアン』で奇跡のようなピアノの弾き語りに彼がギターの伴奏を足して行ったように、今作でもパリのスターであるリディア・フェルドの窮状にフラメンコ・ギターで応答することで奇跡のような祝祭空間を築き上げるのだ。ヴァカンスも大自然も何もかもがない密室劇は、むしろロジエが得意ではない土俵で戦った1本のように思う。劇団員のジャック・ロジエ組としての統率とアドリブにファミリーとしての絆が滲み、10数年前に観た時よりも今回の方が数倍響いた。
neroli

neroliの感想・評価

3.9
◼️ジャック・ロジエ監督の長編監督第5作◼️
 
「アデュー・フィリピーヌ」で有名なロジエ監督〜✨

ロジエ監督はバカンス映画で有名ですが、本作はドタバタ劇〜
 
本作は、意味不明の展開であり、このドタバタ劇が面白い〜
 
作り込まれた演劇、固定的な台詞や演技よりも、どんどん変わっていく即興的なハプニングのほうが面白いということを伝えたいのだろうか?

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