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パパラッツィ 2Kレストアのギルドのレビュー・感想・評価

パパラッツィ 2Kレストア(1963年製作の映画)
3.7
【うざいパパラッチたち、映像のノイズに組み込んでみたw】
■あらすじ
ゴダール『軽蔑』の後半部分を占めるカプリ島での撮影現場を訪れたロジエは、そこで撮影したフッテージをもとに二本の短篇を製作する。『パパラッツィ』では、ブリジット・バルドーを一目見ようと集まる群衆や、スクープ写真を狙うパパラッツィに焦点をあて、『軽蔑』を外側から捉えようとする。

■みどころ
バルドー/ゴダール同様にジャン・リュック・ゴダール「軽蔑」撮影中を題材にした短編。

湧いてくるパパラッチたちの思惑やパパラッチに憤慨するゴダールやブリジット・バルドーを中心に描いた映画で、それぞれ独立した思惑をカットバックという形で会話させたり撮影に参加させるところが面白い映画だと思いました。

印象的なのはサブリミナル効果のようにブリジット・バルドーの映像にノイズとしてパパラッチを参入させて、ノイズが映像に交じるほどゴダールやバルドーの影響力が凄いという相対優位性を高める演出か。

こういった単純に撮影せずに人間を別の物質に変換する形で映画に参加させる実験的取組みがヌーヴェルヴァーグの特徴でもあり、予定と違う偶然を演出として組み込んでストーリーのテンポの良さに変えるHip-hop的な姿勢がヌーヴェルヴァーグの楽しみかなと思った。
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