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マイマザーズアイズのEDDIEのレビュー・感想・評価

マイマザーズアイズ(2023年製作の映画)
3.3
視力を失った母と半身不随になった娘が驚くべき方法で心と体を共有する。チェロ奏者の母娘の異常な音楽への固執は互いの愛の深さを物語っているのだろうか。終盤の殺害描写は斬新すぎて忘れられない。
強烈なポスタービジュアルを裏切らぬ怪作。

物語のあらすじと冒頭の感想にある通り、一組の母娘がある方法を通じて心と体、記憶までをも共有するという内容で、あとはその表現方法を堪能できれば楽しめる作品かなという印象。
よく引用されているデビッド・クローネンバーグ監督のようなボディホラー的な作品として観ると、演出方法や伝え方はかなり巧みだし斬新だなと感じました。

一方で、物語としては特に前半が会話中心で、それは良いんですが単調に進むので感情も動かされずなかなかに退屈な時間。
結構眠気との戦いではありました…。

ただ、後半からはそれを巻き返すぐらいの怒涛のような展開が待っていたため眠気も吹き飛びましたが、だからこそ前半のストーリーテリングの方法が勿体無いなぁと。
とはいえ同じ年に公開されたクローネンバーグ監督の『クライムズ・オブ・ザ・フューチャー』もかなり眠気との戦いだったのでこの手の作品が向いてないんだろうなというところです。

〈キャスト〉
仁美(小野あかね)
エリ(設楽もね)
佐敏(泉琢磨)
鰐淵(内田周作)
ミイケ(星耕介)
医師(間瀬英正)
看護師(鯉沼トキ)
瀬川(久獅)
佐敏母(大滝樹)
山下(山下ケイジ)
佐敏少年(中西優太朗)
エリ少女(田口智晶)

※2023年新作映画159本目
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