siori

きのう生まれたわけじゃないのsioriのレビュー・感想・評価

4.0
ふしぎな心地の映画だったけれど、弱くちいさなひとたちへのまなざしがすごくやさしい、いい映画だと思った。
この世とあの世のさかいめがあいまいなかんじ。死んだら、はい、そこで終わり、というのではなく、まわりのひとたちの記憶や、あった出来事のなかで、その人はのこりつづけてゆく。死は地続きで、終わることではない。だから、生きている人間とおなじように、死んだ人間も描かれているのかもしれない。
演劇っぽい、すこし過剰なほどに演じている台詞のところと、人びとが自然に会話しているところ、詩の朗読のようなところが混ざりあっていて、それがふしぎなリズムを生んでいて、心地がよかった。ゑでぃさんの音楽もすごく。

パンフレットの最後にのっていた、福間さんの詩がよかった。会って話してみたかったな。
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