まいこ

ナコイカッツィのまいこのレビュー・感想・評価

ナコイカッツィ(2002年製作の映画)
3.0
世界は本当に幸せへと向かっているのだろか。
言葉を超えた映像体験=映像と音楽が潜在意識へと深く訴えかける壮大な映像叙情詩
"カッツィ三部作"第三作目。スティーヴン・ソダーバーグが製作総指揮。原題『ナコイカッツィ』はアメリカ先住民ホピ族の言葉で"互いに殺し合う命、日常とした戦争、文明化された暴力、戦争のような生命"の意味を持つ。

ついに戦争とデジタルがテーマとなり、テクノロジーの負の部分が昇華される。3Dアニメーションを用いた場面は当時の映像技術を考慮すると、画期的でそれこそ仮想現実の世界のように思えたのかもしれない。が、今観るとむしろチープな映像に見えてしまう。後半、ゲーム画面と現実、歪みの流れは好き。
金と爆発的なテクノロジーの進歩は映像の世界を豊かにする一方で、暴力的な世界をも作り上げてしまった。まあ良いところと悪いところ色々あるよねっていう。後世になったら思うこともあるのだろうか。

フィリップ・グラスとヨーヨー・マによる音楽が心地よかった。
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