Filmarks試写会にて一足お先に鑑賞。
ただ己がために己の人生を生きることに心血を注ぐ一人の女性の"何が彼女をさうさせたか?"映画!!
元は戯曲作品とのことですが、心に焼き付くほどに美しいながらも唯一性の乏しいゾッとする冷たい風景の一つ一つが実に印象的であり、映像作品として秀逸ながら作品のテーマ性も抜群なまでに担っていると思います。
物語の流れとしてはとある一人の悲痛な過去を紐解きそれに観客が如何にして向き合うか、ということなのですが、数少ないながらもあらゆる登場人物が絶妙に利己的でそこそこに優しく、現実を生きる我々の構成要素そのものです。
おそらくは観る度に自分にとっての近しい人に求めるもの、ひいては自分の幸福の成分をまじまじと突きつけられる、そんな逸品。