【竜也】
劇団「チーズtheater」による舞台「川辺市子のために」の映画化。
突然失踪した女性を探す、その恋人。
時系列が前後しながら、次第に彼女の壮絶な半生が見えてきます。
彼女は一体何者なのか？
「ある男」に似たミステリー仕立てになっています。
「ある男」にあった人間存在の普遍性にまでは到達していませんが．．．
彼女の生きざまの凄さと共に観客に見せつけられる、杉咲花の渾身の演技。
喜怒哀楽＋無表情の表現の露出。
こんなに凄い女優だったのか！
人間の業の深さを表出するまでに到達しています。
杉咲花の正体を見たとともに、いや、彼女にはまだ更なる深みがあるのではと思えてきます。
そして、全編を通して、若葉竜也の誠実さに助けられた気分になります。
