katy

市子のkatyのネタバレレビュー・内容・結末

市子(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

市子の「うちな、〜好き。」の言い方がせつなくて印象的。
今まで観た、一緒にいたあの人は誰?系の映画でつらくて悲しくて救いがなかった気がした。
社会的に自分が存在しないことがどういうことかちゃんと考えたことがなかったけど、そういえば昔パチスロの軍団に所属してて戸籍売ったって言ってた人がいたな。
市子の生い立ちは壮絶だけど、市子は食べ方とか所作とかすごくきれいだし、身なりもきちんとしてたから母に雑に扱われたりはしなかったのかなと思った。
母親との関係も最悪ではなかったように感じる。
市子の過去を知った後の、長谷川くんとの日々の思い出描写はずるい。
幸せそうな市子の笑顔に涙とまらない。
最新の年月が2015年だったから現在も描写されるのかなと思ったけど、心配なまま終わってしまった。
この方が余韻が残るけど、最近こういう邦画多いよね、、、
でも嘘と罪を塗り重ねた市子をどうやったら助けられるのかわからないから、ここで終わるのでよかったのかもしれない。
そもそも市子視点がないから、市子がどう思ってたのかわからない。
幼少期と性格違う気がするし、最後北くんと自殺願望の子を殺したのもちょっと疑問が残る。
なんかこわくなってきた。
今市子どうしてるんだろう?

今気付いたけど、こうやって感想書くときに俳優さんの名前でなく自然に役名が出てくる映画って、総じて演技がすばらしく、ストーリーに入り込めるいい作品だったんだろうなって思う。
杉咲花ちゃんと中村ゆりさんの表現が切実で、日本わたしアカデミー賞の主演・助演女優賞はかたそう。
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