「僕たちは変わらない朝を迎える」「名前」などの戸田彬弘監督が、自身の主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ公演として上演した舞台「川辺市子のために」を、杉咲花を主演に迎えて映画化した人間ドラマ。過酷な境遇に翻弄されて生きてきた市子を杉咲が熱演し、彼女の行方を追う恋人・長谷川を「街の上で」「愛にイナズマ」の若葉竜也が演じる。
いやぁ、凄かったー！この作品は割と演者に近い位置からその俳優を撮る撮影が多かった印象があるのだが、そこからくるドキュメント感みたいなものも感じつつ、近いからこその表情の微細な変化までも観れてしまう。その上での俳優陣の見事な演技。中でもやはり杉咲花！特にあの無表情。もう無双状態である。あと俳優に近いカメラでの画からはその人に近づきたい、捕まえたいという願望にも感じた。
