「羅生門」に代表される いわゆる証言で真相が浮かび上がってくる系なのだけれど、少々時系列を細かく分解し過ぎて、あまり市子の心情に寄り添って見てあげる事が出来なかった気がする。◯◯が無いと人として当たり前の人生を送ることも出来ない。その悲しさを誰より感じていたのはきっと市子当人なわけで、そこをもっとフォーカスして、
側に居ながら何も気付いてあげられなかった婚約者視点でなく、例えば、宇野祥平演じる刑事に同じ年頃の疎遠になった娘が居てしぶしぶ捜索を始める…とかの方が、作品として見やすかったのかもしれない。
