ブタブタ

市子のブタブタのレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
4.0
内容には触れてませんが間接的ネタバレ注意⚠️
夢野久作の『ドグラ・マグラ』が長編の傑作なら『少女地獄第1章・何でもない』は短編の方の傑作。
ある耳鼻咽喉科病院の看護婦募集でやって来た美少女・姫草ユリ子19歳の《嘘》によって周りの人々はとんでもない被害を被る。
しかし被害者・臼杵先生はじめ周囲の人々はみんな姫草ユリ子の魅力に完全にやられてしまって彼女を悪く言う人間はいない。(一部除く)
それ所か彼女を哀れに思い憐憫の情を掛け、臼杵先生に至っては「彼女は嘘つきでなく天才創作家だったのです」等と手紙に書く始末。
『市子』見終わって皆さんの評判通りだったと思いつつ「コレって夢野久作の『何でもない』だったな~」とも。
奇しくも『ソルトブーン』と同じく他者に寄生して人の家及び人生にすら潜り込む才能を持った主人公の話しだった。
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